ヒト幹細胞コスメ、市場拡大が加速 エクソソームにも注目(特集/幹細胞コスメ)


化粧品分野で応用が進んでいるのは、主にヒト由来の幹細胞と植物性由来の幹細胞だ。特にヒト幹細胞に人気が集まり、脂肪由来、臍帯由来、臍帯血由来、歯髄由来――などがある。ただ、化粧品に使われる「ヒト幹細胞」原料は、幹細胞を培養した後、幹細胞自体を取り除いた培養液(培養上清液)のことをいう。実際の幹細胞は含まれていないことから、正式には「幹細胞培養液」もしくは「幹細胞上清液」と呼ばれる。幹細胞を培養した液体には、様々な成長因子が含まれており、それが美白やシワ改善、育毛などに有効であるとの研究データが確認されたことで、化粧品分野で話題を集めている。海外では、米国や韓国、台湾がエイジングケア化粧品の原料として使用し、特に韓国では国を挙げて幹細胞培養液の研究に取り組んでいる。日本でもこれらの動きに追随する形で、幹細胞培養液の研究開発が加速。近年市場が急速に拡大している。実際、本紙が今年6 月に化粧品受託メーカーを対象に行った調査(有効回答112社)でも、今年上期・下期の人気受注素材のトップは幹細胞となった。幹細胞は3年連続でトップを堅持していることからも人気の高さを裏付ける。ヒト幹細胞コスメは、主にエステサロン専用商品や、美容クリニックの物販用、MLMなどクローズドマーケットでの販売が主流だが、最近はモデルや芸能人が広告等となってSNSを介してのEC販売などオープンマーケットでも売れ行きが伸びている。新規参入企業増加しており、コロナ禍においても市場は活発に動いている。また最近では、「エクソソーム」と呼ばれる幹細胞から分泌される微細な顆粒状の物質も注目されている。美容関連や化粧品関連の展示会でも従来のヒト幹細胞コスメの展示から、ここ1,2年はエクソソームが製品に含まれている点をアピールする出展社を多く見掛けるようになった。9月26日(月)に開幕する『ダイエット&ビューティーフェア2022』でも、ヒト幹細胞コスメを出品する企業が数十社出展する。話題成分の最新動向をウォッチする大きなチャンスだ。続きは本紙8月17日発行号(1766号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから該当記事および過去のバックナンバーは、電子版ページからも閲覧いただけます。

関連記事

ページ上部へ戻る