JW Therapeuticsが進行性肝細胞がん患者を対象としたJWATM204の臨床試験開始を発表


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【上海2022年7月4日PR Newswire=共同通信JBN】細胞免疫療法製品の開発、製造、商品化に注力している独立系の革新的バイオテクノロジー企業JW Therapeutics(HKEX:2126)は、進行性肝細胞がん(HCC)患者を対象としたJWATM204の第1相臨床試験の開始を発表した。
 
肝がんとしても知られる原発性肝がん(PLC)は、世界中でよく見られる消化器系悪性腫瘍の1つである。肝がんの約85%-90%は肝細胞がん(HCC)である。2020年のGLOBOCAN調査では、全世界で毎年90万6000人が新たに診断され、83万人が死亡しており、悪性腫瘍で6位、がん死亡原因で3位を占めている(注 1)。北米における5年生存率は15%-19%だった。肝がんの疾病負担は、特に中国で高かった。中国では、肝がんは悪性腫瘍の中で4番目に多く、がん死亡原因の2位を占め、5年生存率はわずか12.1%だった。発症数と死者数の比率は1対0.9と肝がんの予後不良を示しており、中国国民の命と健康を著しく脅かしている(注 1)(注 2)。近年、免疫チェックポイント阻害剤に代表される免疫療法は、HCC患者において1次治療で17%-20%、2次治療で15%-20%の全奏効率(ORR)を達成してきた。しかしながら、治療後の病勢進行や再発時の代替レジメンなどの課題は残されている。
 
今回のJWATM204のファースト・イン・ヒューマン試験は、進行性HCCの成人被験者を対象にJWATM204の安全性、忍容性、用量制限毒性および薬物動態プロファイルを評価し、さらにJWATM204の抗腫瘍活性を調べることも目的としている。有望な前臨床試験結果により、JWATM204はHCC治療薬として継続的臨床開発が可能であることが示されている。
 
T細胞プラットフォームARTEMIS(R)で開発され、GPC-3モノクローナル抗体に高い親和性と特異性を有するJWATM204は、グリピカン3(GPC-3)を標的とする革新的な免疫T細胞治療薬である。JW Therapeuticsは2020年、中国(中国本土、香港、マカオ、台湾を含む)および東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国でのJWATM204の開発、製造、商品化権をEurekaから取得し、技術移転と上海外高橋製造施設の設備・機器の改修を完了した。
 
JW TherapeuticsのJames Li共同創業者兼会長兼最高経営責任者(CEO)は「固形がんは、JW Therapeuticsの製品パイプライン戦略で非常に重要な部分を占めている。当社の技術と製品開発のプラットフォームを活用し、われわれは現在、中国で発症率の高い固形腫瘍に対応した画期的細胞免疫療法製品を開発中で、そうしたパイプライン製品を臨床試験へと前進させている」と語った。
 
参考文献
 
(注 1)Hyuna Sung, Jacques Ferlay, Rebecca L. Siegel, et al. Global Cancer Statistics 2020: GLOBOCAN Estimates of Incidence and Mortality Worldwide for 36 Cancers in 185 Countries. ACS journals. 2021, 71(3):209-249
 
▽JWATM204について
T細胞プラットフォームARTEMIS(R)で開発され、GPC-3モノクローナル抗体に高い親和性と特異性を有するJWATM204は、GPC-3を標的とする革新的な免疫T細胞治療薬である。グリピカン関連膜内在性プロテオグリカンの一種であるGPC-3は、HCCを含む多くの悪性腫瘍で過剰発現するが、正常な肝臓あるいは肝硬変などを含む正常臓器では発現がないかあっても低レベルである。GPC-3は、肝細胞がん患者の72%で発現する(注 1)。GPC-3には、Wnt経路を介した発がん作用がある(注 2)。GPC-3は、その高い感度と特異性により、HCCのターゲットとして注目されている。TCR-T細胞療法と同様の細胞内制御メカニズムとCAR-T療法の精度を有するT細胞プラットフォームARTEMIS(R)は、T細胞の過剰活性に伴うサイトカイン放出症候群(CRS)やその他の命にかかわるサイトカイン関連毒性の大幅な低減または除去が期待されている。T細胞表面の共刺激分子の助けを借りれば、十分なT細胞活性シグナルを生成でき、T細胞の活性化を促し、抗腫瘍活性を強化できる。
 
参考文献
 
(注 1)Capurro M, Wanless IR, Sherman M, et al. Glypican-3: a novel serum and histochemical marker for hepatocellular carcinoma. Gastroenterology. 2003; 125:89-97.
 
(注 2)Kolluri A and Ho M. The Role of Glypican-3 in Regulating Wnt, YAP, and Hedgehog in Liver Cancer. Front. Oncol. 2019, 9:708.
 
▽JW Therapeuticsについて
JW Therapeutics(HKEX:2126)は、細胞免疫療法製品の開発、製造、商品化に注力している独立系の革新的バイオテクノロジー企業で、細胞免疫療法のイノベーションリーダーを標榜している。2016年創業のJW Therapeuticsは、細胞免疫療法製品開発のためのワールドクラスのプラットフォームおよび血液悪性腫瘍、固形腫瘍の両方をカバーする製品パイプラインを構築してきた。JW Therapeuticsは、画期的かつ質の高い細胞免疫療法製品と治癒の希望を中国と世界の患者にもたらし、中国の細胞免疫療法産業の健全かつ標準化された発展をリードするべく取り組んでいる。詳細については、www.jwtherapeutics.com を参照。
 
(注 1)ALLEMANI C, WEIR HK, CARREIRA H, et al. Global surveillance of cancer survival 1995-2009: analysis of individual data for 25, 676, 887 patients from 279 population-based registries in 67countries (CONCORD-2) . Lancet, 2015, 385: 977-1010.
 
(注 2)TORRE LA, BRAY F, SIEGEL RL, et al. Global cancer statistics, 2012. CA Cancer J Clin, 2015, 65: 87-108.
 
ソース:JW Therapeutics

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