へき地医療に尽力する若手医師をたたえる「第7回やぶ医者大賞」の審査会が20日、養父市役所(兵庫県養父市)であり、長野県小谷村にある小谷村診療所の中井和男所長(50)と、愛媛県愛南町にある松本クリニックの松本毅理事長(47)が選ばれた。同賞は、養父市が2014年に創設。下手な医者を意味する「やぶ医者」の語源が、元は養父にいた名医だったことにちなむ。今回は全国から7人の応募があり、養父市医師会の枚田一広会長ら医療関係者が、オンライン会議で審査した。中井さんは、豪雪地域の小谷村でただ1人の医師。学校医やデイサービスセンター所長などを兼務し、村の保健福祉事業に携わる。また、村北部の「無医地区」で月2回の出張診療所を開いて、地域医療を支え続けている。松本さんは高齢化の進む愛南町で、24時間365日対応の訪問診療を行っている。情報通信技術(ICT)を活用して、介護や行政関係者らと情報共有しながら、患者を見守る仕組みを作ったことなども評価された。表彰式と受賞者の講演会は8月22日、養父市内で開く予定。(末吉佳希)