郷土の偉人の業績を視覚障害者にも 「谷川士清の会」が点訳冊子作製


津市八町出身の国学者・谷川士清(たにがわことすが)(一七〇九〜七六年)の業績を、視覚障害のある人にも知ってもらおうと、「谷川士清の会」顧問の馬場幸子さん(同市広明町)が紹介冊子を点訳し、六十部を全国の盲学校に寄贈した。馬場さんは「多くの人が士清に関心を持つきっかけになればうれしい」と笑顔を見せる。 (本間貴子)谷川士清は日本初の五十音順の本格的な国語辞典を編さんしたことで知られる。同会は埋もれた郷土の偉人を顕彰しようと、一九九九年に馬場さんら三十人で発足した。馬場さんは市内の点字絵本サークルと、セントヨゼフ女子学園保護者会点訳クラブで指導するかたわら、会の役員や会長を務めた。編集作業が好きといい、会の設立時には文献や写真を集めて小学生向けの簡潔な冊子を作り、二〇〇〇年には点訳して盲学校に贈った。〇九年に士清の生誕三百年記念事業で市が冊子をリニューアルしており、今回、内容の変更を踏まえて新たに点訳した。点字に漢字は使えないため、原文を適切に区切り、同音異義語が多い熟語は言い換えや説明文の挿入を試みる。規則に従って改行や表記変換も施し…関連キーワード

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