群馬の病院事業、最終赤字8・4億円 コロナ影響…受診控えも


群馬県は、県立4病院と県病院局総務課の令和元年度決算(速報値)について、最終赤字が8億4300万円に上ったと明らかにした。赤字幅は前年度の1億3100万円から大幅に拡大し、過去10年で最大となった。4病院は、心臓血管(前橋市)▽がん(太田市)▽精神医療(伊勢崎市)▽小児医療(渋川市)-の各センター。このうち赤字額が最大だったのが、がんセンターで、入院患者数の減少などにより、赤字額が前年度の1億9500万円から5億4700万円に悪化した。小児医療センターでも患者数の減少などのため、前年度の5600万円の黒字から1億9400万円の赤字に転落。一方、精神医療センターは入院患者数の増加などで唯一黒字を確保した。県は平成30~令和2年度の「第4次病院改革プラン」に基づき、経費節減などの経営努力を進め、早期の黒字化を図る。ただ、足元では新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、院内感染を避けるため受診を控える傾向が強まっており、経営改善を達成できるかは不透明な面がある。

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