神戸に白血病治療薬「キムリア」製造拠点…ノバルティスファーマ


製薬大手ノバルティスファーマは30日、白血病などの治療薬「キムリア」を、11月から、公益財団法人「神戸医療産業都市推進機構」(神戸市中央区)の細胞療法研究開発センターで製造すると発表した。昨年5月に保険適用されたキムリアは、1回の投与で治癒が期待できる。新型コロナウイルスの影響で海外からの輸入が滞る懸念がある中、国内初の製造拠点として安定供給が期待される。キムリアは、患者自身の免疫細胞を取り出し、遺伝子操作でがん細胞への攻撃力を高めて体内に点滴で戻す「CAR―T(カーティー)療法」の薬で、公定価格(薬価)は3349万円と高額だ。同社によると、これまで日本向けには米国の自社施設で製造した薬が使われている。神戸医療産業都市推進機構は「国内の細胞製造技術の発展や人材育成にも生かしたい」としている。

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