浜松市東区の浜松医科大で十六日、同大と静岡大工学部の学生らが、手術支援ロボット「ダビンチXi」の操作を体験し、知見を深めた。二〇二二年度から連携・統合を予定している両大学の学生たちに、先進医療を学び、体感し刺激を得てもらおうと企画。約二十人が参加した。「ダビンチXi」を使った手術経験が豊富な泌尿器科学講座の三宅秀明教授が、学生らに向けダビンチの概要・魅力や実績を解説。前立腺全摘や腎部分切除の事例を動画を交えて紹介しつつ「出血量が少なかったり、傷口を小さくできるなど、身体への負担が少なく、繊細な操作も可能。今後は、本格的なロボット手術時代が到来するのではないか」と話した。その後、学生たちはダビンチを実際に体験。手術台から離れた操縦席に座り、3D画像を見ながら、手元のコントローラーを操作して動作をシミュレーションしたり、実際に手術台の上にセットされた突起物に、輪っかを移動させてはめる体験をした。静岡大工学部四年の清水大海(ひろうみ)さんは「手先と同じように滑らかで、思うように操作できたのが印象的。震えることもなかったです」と話した。浜松医科大は、二〇一五年に「ダビンチXi」を導入し、外科、泌尿器科、産婦人科などでこれまでに約七百件の手術をしている。今年七月にもう一台導入し、東海地方のロボット支援手術の一大拠点として、地域医療に寄与している。 (細谷真里)関連キーワード
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