大阪府寝屋川市の乳がん集団検診受診者が今年8、9月、前年同期比約1・4倍の154人になった。市は、市内の40代女性を対象にした「広げるとA3サイズになるA4判の巨大圧着はがき」による案内が効果を上げたとみている。10月は乳がんの早期発見を促すピンクリボン月間でもあることから、一層の受診率アップに力を入れていくとしている。はがきは、乳がん検診の受診を促すA3判の案内チラシを折りたたんだもの。マンモグラフィー検査の対象となる40歳以上に検診を知ってもらおうと、市が8月、市内の40代女性約1万7千人に送付した。はがきでは、乳がんは30~40代で罹(り)患(かん)率が上がる▽自己負担なら約1万円かかるが市の検診なら700円で受診可能-などの情報を紹介。市の検診を受けられる医療機関の一覧なども掲載されている。その結果、「はがきを見て受診を考えている」などの問い合わせが増加。8月と9月の受診者が、前年同期の約1・4倍に増えた。10月11日に保健福祉センターで行った休日検診も、定員(90人)がすぐに満員になったほどだ。市によると、これまで乳がんについては、30歳女性に自己検診用の乳がんグローブ、41歳女性に検診の無料クーポン券を、それぞれ配布してきた。しかし、市の集団検診(40~69歳)の受診率は10・9%にとどまり、府平均の14・2%(ともに平成30年)を下回っていた。市は、公式アプリ「もっと寝屋川」経由の受診予約や、イオンモール四條畷への出張検診(来年2月)などもPRしていく方針。市健康づくり推進課の担当者は「乳がんは早期発見により90%以上が治る。一人でも多くの人に検診を受診してほしい」と話している。