新型コロナ対策 鹿児島県、15重点医療機関新設へ 空床確保に107億円、補正予算案に盛る


鹿児島県は新型コロナウイルス感染者を専門的に治療する重点医療機関を新設する。25日発表した2020年度8月補正予算案に、空床確保費用107億8300万円を盛り込んだ。全額を国の緊急包括支援交付金で賄う。設置時期は未定。重点医療機関は、新型コロナ感染者専用の病棟を設けて治療にあたる。県保健医療福祉課によると、1機関当たり40床を年度内いっぱい確保すると仮定して、15機関分を予算化した。建物やフロア丸ごとなど病棟全体の使用や、全病床で酸素投与と呼吸モニタリングができることなどの条件がある。県医師会などを通じて協力を呼びかけ、既に引き受ける意向を示した医療機関もあるという。重点医療機関になると、感染者の受け入れに備え患者がいないときも病床を空けておく必要がある。仮に4人部屋でも1人の患者しか入れず、稼働できない病床も多く発生する。空床確保費用はその補償に充てられる。現在、県内で新型コロナ感染者の入院を受け入れるのは41医療機関の最大253床だが、一部は他の病気や救急の患者で埋まり、受け入れられないケースもある。県は病床確保計画で、1日当たり最大入院患者数を261人と推計し、300床の確保を目指している。

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