ドナー支援拡充 加茂市に要望 骨髄バンク命のアサガオにいがた


NPO法人「骨髄バンク命のアサガオにいがた」(丹後まみこ会長、事務局新潟県加茂市)の役員らが加茂市役所を訪れ、藤田明美市長に骨髄バンクの理解推進と、ドナー(骨髄提供者)への支援拡充を要望した。 同法人は、白血病などの血液疾患患者や、その家族を支援する活動を続けている。2005年に当時18歳の息子を白血病で亡くし、現在活動の中心となっている同市の高野豊さん(60)、由美子さん(56)夫妻と、三条市に拠点を置く3人制バスケットボールのプロチーム「三条ビーターズ」主将、松岡一成さん(30)の3人が5日に訪問した。 松岡さんは15年に急性骨髄性白血病を発症。抗がん剤治療をしたものの再発し、17年に骨髄移植手術を受けた。「骨髄バンクがなければ、今の自分はない。つないでもらった命で、好きなバスケができている。活動の手助けをすることは僕の使命だと思っている」と語った。 骨髄バンクのドナーは登録年齢(18歳以上54歳以下)を超過して登録が取り消される人数に対し、新規登録者が追い付いていない現状がある。 加茂市は11年度、全国に先駆け、ドナーへの助成制度を導入したことで知られている。助成制度は現在、全国700以上の自治体に広がり、近年は本人だけでなく、ドナーの勤務先にも助成する自治体が増えている。高野夫妻は「加茂市は先発だったので本人だけだが、小規模な企業も助成があれば、ドナーを快く送り出してもらえる」と訴えた。事業所への助成について、藤田市長は「検討を指示したい」と答え、前向きに対応する考えを示した。

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