胃を小さく…福島県内初の減量・代謝改善手術 糖尿病治療に効果


福島医大は25日、胃を小さくして糖尿病治療の効果を高める「減量・代謝改善手術」を県内で初めて実施したと発表した。肥満を伴った糖尿病の場合、同手術は薬物療法より治療効果が高いことが世界的に証明されており、同大は今後も実績を重ね、より良い治療を提供するとしている。患者は県内在住の50代男性で、今月実施した。さまざまな術式がある中、今回は保険診療が認められ、最も多く行われている「腹腔(ふくくう)鏡下スリーブ状胃切除術」を導入。腹に4カ所ほどの穴を開け、カメラや機材を挿入する腹腔鏡手術で胃の外側部分を5分の4ほど切除した。手術で胃の容量が減り、食欲増進ホルモン「グレリン」を出す部分も取り除かれる。このため食べたいという欲求が減り、長期的な減量効果や肥満関連疾患のリスク軽減などが期待されるという。術後の痛みはほとんどなく、患者は術後1週間ほどで退院した。保険診療の適用には肥満の度合いを示す体格指数(BMI)の状況や合併症の有無、6カ月以上の専門的内科治療でも効果が得られないなどの条件がある。本県では震災以降、糖尿病の罹患(りかん)率が増加傾向にあり、同大は手術の需要が高まっていると指摘する。手術を担当したのは同大病院の消化管外科と糖尿病内分泌代謝内科で、約1年かけて準備してきた。消化管外科学講座の河野浩二主任教授は「何カ月という単位で体重が減って血糖も良くなる。最終的には糖尿病のコントロールが良好になり、長生きできるようになる」と手術の有効性を語る。糖尿病内分泌代謝内科学講座の島袋充生主任教授は「食事、運動、薬物療法で効果が不十分な場合は、手術を積極的に勧めていく」としている。

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