岡山中央病院 国産支援ロボで手術 県内初、前立腺がん全摘出


岡山中央病院(岡山市北区伊島北町)は9日、国産初の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を使い、前立腺がんの70代男性患者の前立腺を全摘出する手術を行った。合併症もなく、経過は良好という。同病院によると、ヒノトリを使った手術は広島県内ではあるが、岡山県内では初めて。 ヒノトリは内視鏡や手術器具を取り付けられる4本のコンパクトなアームが特長。医療用ロボットメーカー「メディカロイド」(神戸市)が開発した。 手術は泌尿器科の野田岳・ロボット手術センター長(39)が担当。患者の腹部に開けた直径約1センチの穴4カ所にアームを差し込んで、前立腺を切り取った。約4時間の手術で、出血は少量で輸血も不要だった。 国内で多く導入されている米国製の手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使ったことがある野田医師は「アームの関節がたくさんあり、細かい処置がスムーズにできた。出血が少なく患者の負担が小さい」と話した。同病院では3~5月に20件ほど前立腺がん手術の予定が入っているという。 ヒノトリは泌尿器科のほか、消化器外科、婦人科のがん手術などでも保険適用されている。

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