地場調剤薬局チェーンの萬屋薬局(山形市)は3日、在宅医療を支える拠点「PINUS」(ピノス)をオープンする。中心市街地の空きビルを改装、薬局のほか新規参入した訪問看護や居宅介護支援事業の拠点に位置づける。1階はカフェを併設したコミュニティースペースとし老舗和菓子店の乃し梅本舗佐藤屋(同)が売り場を設ける。県内に8店を展開する萬屋薬局が1月に破綻した百貨店・大沼の2軒隣にある3階建ての空きビルを買い取って改装した。市は周辺を医療福祉・居住ゾーンなどにも位置づけており、マンション建設も相次ぐことから在宅医療や介護の拠点にする。投資額は非公表。七日町のバス停そばに立地。1階をコミュニティースペースとして開放し、健康教室や介護相談会などを開催。カフェスペースを設け、薬膳弁当なども販売する。佐藤屋は「高齢者のためにも狭い範囲に店を集中させる」(佐藤慎太郎社長)とし、近隣の店を閉めて出店する。萬屋薬局も佐藤屋も大沼のテナントで、市街地への再出店にあたり「街のにぎわいにもつなげたい」(萬屋薬局の中村妙子社長)としている。