【独自】病歴情報をネットに「放置」…メール共有範囲を誤設定、聖マリ医大病院など複数施設


インターネット上でメールを共有できる米グーグルの無料サービス「グーグルグループ」で、複数の医療・介護施設が、患者らの病歴や病状を誰でも閲覧できる状態にしていたことが読売新聞の取材でわかった。利用者側がメールの共有範囲の設定を誤ったのが原因で、特別に配慮が必要な医療分野で個人情報のずさんな取り扱いの実態が浮き彫りになった。読売新聞の調査では、医療・介護関係で外部から個人情報が見られる状態になっていたのは、神奈川県の聖マリアンナ医科大学病院や医療法人「泉心(せんしん)会」など少なくとも5団体あった。同大病院によると、救命救急センターの看護師7人が業務連絡のため自主的に使用していたグーグルグループのメールを閲覧可能としていた。読売新聞が確認したところ、メールは2019年11月~20年12月で250通以上に上った。昨年8月のメールでは、新型コロナウイルス感染の疑いのある患者名を記して「ICU内で発熱」とし、同部屋の患者名も書かれていた。別のメールでは、コロナ患者の入院や死亡確認時の対応マニュアルなど内部資料も添付されていた。

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