群馬県は、県立4病院と県病院局総務課の事務職について民間病院などの職務経験者を来年4月に採用することを決め、18日から試験の申し込みを受け付ける。経営管理や医事事務などの職務経験がある「即戦力」を迎え入れて病院改革につなげる。県の病院事務職などに特化した社会人採用は初めて。県立4病院は、心臓血管(前橋市)▽がん(太田市)▽精神医療(伊勢崎市)▽小児医療(渋川市)-の各センター。試験は、民間病院で通算5年以上の職務経験があり、採用予定日の来年4月1日時点で30~45歳の人が対象となる。申し込みを18日~7月29日に受け付け、病院の事務職に必要な知識などを問う試験や面接を9月に実施。2人程度を採用する予定だ。県立病院などの事務職は県職員が担い、知事部局などと同様、通常3~5年で異動する。病院経営や医事事務は医療や診療報酬制度など高度な知識を要求されるが、人事異動が壁となって構造的に専門人材が育ちにくい環境になっていた。今回、医療に関する幅広い知識やノウハウを持つ経験者を県職員として採用することでこうした課題を解消する。民間で培った経営手腕にも期待し、事業が悪化している県立病院の経営改革にもつなげていく。