コロナ重症者は大学病院に 厚労省が役割分担を要請


厚生労働省は新型コロナウイルス感染症の患者の入院先について、重症の場合は大学病院、中等症は公立・公的病院といった役割分担を地域で進めるよう自治体に求めた。大学病院で重症者の受け入れが少ないとの指摘も出ており、非効率な医療体制を改善する狙いがある。厚労省は重症から中等症、回復後など症状の度合いに応じ、どの医療機関で患者を受け入れるかの方向性をまとめた。同省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部からの事務連絡として、16日付で都道府県などに文書で要請した。重症者は大学病院や地域の基幹病院が担うこととする。全身の臓器に対する集中治療が不可欠なため、高度医療を提供できる病院を中心とした。中等症は公立・公的病院など地域医療の中核となる病院が専門病棟などで集中して受け入れる。コロナ患者を受け入れてこなかったリハビリや長期療養を担う民間の中小病院でも受け入れを検討するよう求めた。回復患者の速やかな転院を促すため、受け入れ可能な病院のリストをつくることも提案した。病院同士で情報を共有し転院調整などに生かす。宿泊施設や自宅で待機したり療養したりしている患者については、ビデオ通話機能を用いたオンライン診療や健康観察を進めるよう求めた。

関連記事

ページ上部へ戻る