田村憲久厚生労働相は30日午前の閣議後の記者会見で「患者が普段からかかっている『かかりつけ医』が診療する場合にオンライン診療の初診を解禁する」と述べた。河野太郎規制改革相と平井卓也デジタル改革相と合意した。かかりつけ医の詳細な要件や対象疾患などは今後詰める。オンライン診療は初診は対面が原則で、対象疾患も主に生活習慣病などに絞っている。新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は特例的・時限的な措置として4月、初診も全面的に容認し対象疾患の縛りも無くした。菅義偉首相はオンライン診療の恒久化を指示しており、田村氏、河野氏、平井氏の3閣僚で協議。8日に「安全性と信頼性をベースに初診も含め原則、解禁する」と合意していた。29日の3閣僚会合の結果、かかりつけ医なら初診を認めるとした。医療現場からは受診歴がないなど患者の状態をあらかじめ把握できていないと誤診につながるといった懸念がある。日本医師会は情報のない新患は不可とするよう求めていた。