原子力災害の初期医療に協力 新潟県が19機関登録


新潟県は25日、原子力災害時に軽度の被曝(ひばく)患者の初期診療や汚染測定などにあたり拠点病院を支援する「原子力災害医療協力機関」に病院や医師会など19機関を登録した。登録されたのは、県立新発田病院や新潟市民病院など13医療機関のほか、県医師会、県診療放射線技師会、放射線測定機器販売会社千代田テクノル柏崎刈羽営業所など。初期診療や救急診療のほか、放射性物質の測定や医療チームの派遣、安定ヨウ素剤の配布などで拠点病院を支援する。原子力災害対策特別措置法に基づく指針では、原発など原子力施設の半径30キロ圏内にある24道府県は、拠点病院と協力機関を登録することになっている。被曝の程度が軽い患者は協力機関の病院などで対応し、専門治療が必要な患者らは拠点病院で受け入れる。県は、2018年に新潟大学医歯学総合病院と県立がんセンター新潟病院を原子力災害時の拠点病院に登録していた。拠点病院でも対応が困難な場合は、福島県立医科大学付属病院が対応する。県の担当者は今回の登録で「原子力医療体制が完成した」と話す。(杉山歩)

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