ドコモ、5Gで手術データ伝送の実証実験


NTTドコモは、高速通信規格5Gを用いて大容量の手術データを遠隔地に伝送し、人工知能(AI)で解析する実証実験を12月に始めると発表した。公立はこだて未来大学、東京女子医科大学と共同で2023年3月まで取り組む。医療従事者の人手不足や地域間の偏在が課題とされる中、遠隔地からも効率よく医療ができる仕組みの実現を目指す。実験では東京女子医大のスマート治療室で取得した患者のバイタル情報や磁気共鳴画像装置(MRI)画像などを匿名化し、はこだて未来大に伝送。それをはこだて未来大でAIで解析し、どんな症例のときにどんな器具を使ってどんな手術をしたかといった学習データを蓄積しておく。そのうえで、新たに手術をする患者のバイタル情報やMRI画像などを入力し、AI技術で学習済みデータと照合。患者の脳の構造などを可視化し、適切な治療や手術方法の医師への助言につなげられるようにする。実験を通じて解析精度の向上を目指す。手術データの伝送には、顧客の近くにサーバーを置く「マルチアクセスエッジコンピューティング」のしくみを生かした「ドコモオープンイノベーションクラウド」と呼ぶサービスを活用する。

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