徳島大がバイオ産業創出の研究所設立


徳島大は地域や企業と連携し、農林水産や食、健康分野での新産業創出や6次産業化の推進を目指す「バイオイノベーション研究所」を設立した。鳴門、阿南、石井の各市町に拠点を置き、先端研究や企業との共同研究、人材の育成などに取り組む。大学院社会産業理工学研究部、医歯薬学研究部の教授ら18人が併任で所属。石井町の生物資源産業学部農場に本部を置き、鳴門市の水圏教育研究センターと、阿南市の徳島大サテライトキャンパス(阿南光高校新野キャンパス内)を主な研究拠点としている。石井では生命医療、食肉生産・加工、植物生産、昆虫生産の各分野を研究対象とし、ゲノム編集を用いた遺伝子改変ブタの開発、食用昆虫の増産といった研究を進める。鳴門は水産分野で、LED水中光源を用いた陸上養殖プラントシステムなどを検討する。林産業分野を担う阿南では、高耐久性木質材料の開発などについて研究する。県内外の企業との共同研究にも力を入れる。研究員の誘致を進めており、現在は県外の製薬会社など2社の4人が常駐する。学生や教員によるバイオ関連ベンチャーの起業も支援する。地域産業を担う人材の育成に向け、県内の高校との連携を深めて出前授業などを充実させる。経済産業省から、産学官が連携し地域の課題解決や地域経済の振興を目指す拠点「J―Innovation HUB地域オープンイノベーション拠点(地域貢献型)」に選ばれ、7月1日に開所した。予算面や規制緩和、海外への情報発信などで国の支援が受けられる。大学院社会産業理工学研究部教授の濵野龍夫所長(生物資源増殖学)は「産学官が連携して世界に打って出るような研究を進め、地域の課題解決や経済の好循環につなげたい」と話している。⇨26日にキックオフセミナー

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