光センサーで「血糖値」測定!痛み伴わない…採血なし負担軽減


元日大工学部教授の尾股定夫さん(72)が代表を務め、医療機器の研究事業を行っているオスティーラボ合同会社(郡山市)は5日、光センサーに触れただけで血糖値を瞬時に測定できる技術を開発したと発表した。痛みを伴わないため、血糖値の測定で針を刺して採血している糖尿病患者らの負担軽減につながることが期待される。尾股さんによると、血液中の糖「グルコース」にはLEDなどの半導体レーザー光源を当てると、その量によって光を吸収したり、透過したりする性質がある。開発した測定システムは、指などに光を当てて戻ってきた光の量を独自の「血糖解析装置」で分析し、血糖値の変動をリアルタイムで測定する。装置は小型化が可能で、スマートフォンやスマートウオッチなどにも搭載できるという。現在、糖尿病の人が血糖値を測定する場合、指に小さな針を刺してわずかな血を採り、小型センサーで測るやり方が主流となっている。ただ、痛みに加え、使い捨て針の購入も患者にとって負担となっているという。尾股さんは「システムが実用化されれば、患者にとって大きな助けになるはず。糖尿病の予防にも活用してもらえたら」と話している。今後は実用化に向け、医療機器メーカーなどと連携していきたい考えだ。

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