「研修医」福島県希望103人 マッチング中間、18病院1位選ぶ


医師臨床研修マッチング協議会(東京都)は25日、医学部生らの来年度からの卒後臨床研修先を決める「マッチング」(組み合わせ決定)の中間結果を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、各病院は説明会の開催などが困難な状況だったが、臨床研修を担う県内18病院を「1位希望」に選んだ医学部生らの合計は103人(前年比7人増)で、18病院の定員の合計(164人)に占める割合は62.8%(同3.6ポイント増)と微増した。1位希望者が定員を上回ったのは、大原綜合病院(福島市)、いわき市医療センター、寿泉堂綜合病院(郡山市)、白河厚生総合病院(白河市)、公立藤田総合病院(国見町)、福島赤十字病院(福島市)の6病院となっている。星総合病院(郡山市)と公立相馬総合病院(相馬市)は定員と同数。福島労災病院(いわき市)と会津中央病院(会津若松市)は1位希望者が1人もいなかった。定員12人に対して18人(前年9人)が1位希望したいわき市医療センターは「多くの学生に希望してもらえて安心している。新型コロナの影響で説明はオンラインで手探りだったが、病院の良さが少しでも伝わったと思いたい」とした。県医療人材対策室は「(1位希望者が)前年よりも増えたことは前向きに捉えている。今後も県内を希望する学生が増えていくことに期待したい」とした。卒後臨床研修は、医学部生らに卒業後2年間、各診療科での研修を義務付ける制度。協議会は医学部生らから提出された希望順位表などに基づきマッチングを行う。最終結果は10月22日に発表する。本県の研修医数は震災、原発事故前は70~80人程度で推移。震災後の2012年度は56人に激減したが、その後は増加に転じた。

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