スギやヒノキの花粉が飛散する季節になると、鼻づまりやくしゃみなどの症状を引き起こし、重度の場合は生活にも影響を及ぼす花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)。薬は薬局などでも購入できるため、病院を受診せずに治療をする人も少なくないが、全く違う病気の影響で鼻づまりなどの症状が悪化していることもある。獨協医科大耳鼻咽喉・頭頸部(けいぶ)外科の阿久津誠(あくつまこと)医師(33)に、花粉症の症状が出る仕組みや市販薬を服用する際の注意点などを聞いた。8月7日は「鼻の日」。空気中に浮遊している花粉などの抗原(アレルゲン)が体内に入ると「IgE」という抗体が作られ、免疫細胞に結合する。その後、再び抗原が体内に入ると、免疫細胞からアレルギー誘発物質である「ヒスタミン」が作られ、鼻の知覚神経や血管などに作用し、くしゃみや鼻づまりを引き起こす。