薬剤治療、血液検査で判断=大腸がんで臨床試験へ―国立研究センター


国立がん研究センターは10日、大腸がんを切除した後、再発を抑えるための抗がん剤治療が必要かを定期的な血液検査で判断できるようにするプロジェクトを始めたと発表した。約150施設、計約2500人の患者を対象に臨床試験などを行う。
 この検査方法が有効と分かれば、副作用を伴う抗がん剤治療を不要な場合は省けるようになる。再発の早期発見も期待されるという。
 切除後に微小ながん細胞が残った場合、がん化に関与する異常な遺伝子のDNAが血液中を流れると考えられる。米遺伝子検査会社「ナテラ」の技術を使い、患者ごとに16種類程度の異常な遺伝子を選び、DNAが血液に含まれるかを定期的に検査する。
 切除手術から1カ月後の時点で異常な遺伝子のDNAが検出されない患者を対象として、抗がん剤治療を行うグループと経過観察のグループに分けて比較する臨床試験も行う。 (C)時事通信社

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