岸本忠三・元阪大学長に「東洋のノーベル賞」


「東洋のノーベル賞」とも呼ばれる台湾の「唐奨」の運営団体は19日、バイオ医薬分野の今年の受賞者に、世界的な免疫学者の岸本忠三(ただみつ)・元大阪大学長(81)ら日米英3人の研究者を選んだと発表した。授賞式は9月に台北で開かれ、賞金と研究助成金計5000万台湾元(約1億8000万円)は3人で分ける。岸本さんは、炎症などを引き起こすたんぱく質「インターロイキン6」を発見し、関節リウマチの治療薬「アクテムラ」の開発につなげた。アクテムラは現在、新型コロナウイルスの重症肺炎に対する治療薬としても期待されている。岸本さんは1997~2003年に阪大学長を務め、現在は阪大特任教授。1998年には文化勲章を受章した。唐奨は台湾の企業家が創設し、2014年から2年に1度、バイオ医薬など4分野の受賞者を選考している。第1回のバイオ医薬分野を本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授らが、がん免疫療法の功績で受賞し、18年にはノーベル生理学・医学賞を受賞した。

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