【変わりゆく医薬品情報提供~これからのMRのあり方】ベルシステム24


ベルシステム24の医薬開発事業部は、同社が運営する医療・分野に特化したコンタクトセンターを活用し、MRの様々な市販後活動支援サービスを提供している。最近では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、MRが施設訪問を自粛する中、リモートディテーリングやウェブ講演会などをサポートする案件が増加しているという。製薬企業を取り巻く事業環境の変化に応じて、様々な企業と連携しながら、新しいソリューションを検討していく方針だ。同社の医薬開発事業部は、ベルシステム24ホールディングスが昨年11月に完全子会社のビーアイメディカルを吸収合併したのに伴い、移管した形で事業を展開している。医薬専門のコンタクトセンターが、MRのバックオフィス業務を担うほか、有資格者による在宅自己注射手技指導、ITスタッフによる流通管理支援業務など幅広くカバーしている。MRによる情報提供活動が多様化する中、同社はリモートディテーリング業務に注力しており、他社との協業を通じた一気通貫サービスの提供や新たなソリューションの可能性を模索している。リモートディテーリングサービスの概要具体的には、昨年10月にデジタルマーケティング支援を手がけるエム・シー・アイ(MCI)との協業によるサービスを開始した。MCIがリモートでのチャネル戦略の推進支援を行い、ベルシステム24が業務環境の整備、ウェブ会議システムの運用や保守管理、リモートMR専用のサポートデスクの開設・対応、教育研修やトレーニングの支援、アポイント獲得代行コールなど、運用面で支援する。リモートディテーリングの立ち上げから運用、フォローアップまで、一気通貫のソリューションを提供することで、マルチチャネルに対応した情報提供活動を支援したい考えだ。さらに今年5月からは、製薬企業向けのクラウド型業務支援システムを提供するヴィーバ・ジャパンとの協業も開始。ヴィーバのウェブ会議ソリューション「ヴィーバCRMエンゲージミーティング」を活用し、ベルシステム24は、MCIとの協業と同様に、リモートディテーリングの研修支援やサポートデスクの運用、初回アポイント獲得代行コールなどを行う。リモートディテーリングを新たに取り入れたい製薬企業向けに、導入から運用までをワンストップで支援する。SNSを活用したサービスも提供している。医療介護分野のSNS「メディカルケアステーション(MCS)」を運営するエンブレースと業務連携し、MCS内の製薬企業向けサービス「ファーマ・ケア・コミュニティ」上でコンテンツを提供している。プロモーション資材の提供に加え、昨年11月には、医師や薬剤師の希望に合わせた情報提供をMCSのコミュニティ上で行う実証実験を開始した。ベルシステム24医薬開発事業部シニアプロフェッショナルの塚前昌利氏は、製薬各社がリモートディテールの対応に迫られる中、「対面とは違ったコミュニケーションを支援する、われわれ独自の取り組みを今後さらに普及していきたい」と語る。また、ベルシステム24や資本提携先の伊藤忠商事と連携した新しいソリューションの検討も始めているという。「オンライン健康相談やオンライン受診勧奨などのニーズが高まるのではないかと考えている」と塚前氏。今後、さらに医療関連業務全体でリモートワークが進んだ場合を見据え、新規事業を積極的に打ち出していく狙いだ。ベルシステム24
https://www.bell24.co.jp/ja/

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