「究極の長寿」に関連の分子=高齢者1400人調査で発見―慶大など


慶応大などの研究チームは、110歳以上の超長寿者36人を含む高齢者の追跡調査から、心疾患に関連する分子の血中濃度が低いほど、110歳以上に到達する可能性が高いことを見いだした。超長寿者は心臓の老化が遅いことを示しているといい、高齢者の心疾患予防や新たな治療法開発の糸口になると期待される。論文は30日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に掲載された。
 慶応大医学部の新井康通専任講師らは、2000年以降に国内で行われた高齢者の追跡調査を解析。110歳以上36人を含む高齢者1427人を対象に、心疾患や炎症などと関連する9種類の血液中分子と、寿命との関連を詳しく調べた。
 その結果、心不全の診断や重症度判定に用いられる分子「NT―proBNP」が105歳以降の余命と強い関連があることが判明。血液中濃度が低いほど、110歳以上に到達する可能性が高いことが分かった。
 この分子は、心不全など心疾患があると濃度が上昇するが、疾患がなくても心臓の老化によって徐々に上がる傾向があるという。
 新井さんは「100歳を超えるような人は心臓病は少ないが、年齢とともにNT―proBNPの濃度は上がる。心臓の老化が究極的には人間の寿命を決めているのではないか」と話している。
 研究チームには、熊本大、岐阜薬科大の研究者も参加している。 (C)時事通信社

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