島津製作所（京都市中京区）は、医療機関の受付などで、新型コロナウイルス感染の疑いがある患者を無人で振り分けられる問診受け付けシステム「メルシス―Ⅳ」を発売した。感染の疑いのある患者と他の患者の動線を分けることで院内感染を防ぎ、医療スタッフの業務負担と感染リスクを軽減する。「標準タイプ」は、モニターに表示される数項目の質問にタッチパネルで回答すると、感染対策エリアか一般診療エリアへかを自動で判断し、患者を誘導する。タッチパネルには抗菌フィルムが貼ってある。感染症外来向けに「拡張タイプ」も用意。更に詳細に問診し、結果を診察室に送信するため、医療スタッフを介さずに患者から容体を聞き取り、診察室に誘導できる。問診の内容は病院の事情に合わせて変更が可能になっている。機械本体は、従来の再来受け付けシステムと同じ。既に設置した病院は、ソフトウエアの導入とシステム変更でバージョンアップできる。両タイプともオープン価格。【大川泰弘】