スマートグラスで会話を文字化…大日本住友製薬が難聴者向けに開発へ


大日本住友製薬は、難聴者のコミュニケーションを支援するスマートグラス(眼鏡型情報端末)の開発に乗り出した。筑波大発の新興企業ピクシーダストテクノロジーズ(東京)との共同研究で、話し相手の発言内容を自動認識し、字幕で表示する技術を確立したい考えだ。2023年中の販売開始を目指す。スマートグラスに内蔵したマイクで拾った音声を、人工知能(AI)やソフトウェアで文字に変換する仕組みを想定している。相手が複数いても、誰が話したか分かるよう字幕を表示。字幕は、レンズに投影したり、網膜に直接映したりといった方法を検討している。日本補聴器工業会によると、国内の難聴者数は1400万人を超える。補聴器を付けても、「複数の人が同時に発言すると聞き取りにくく、誰が話しているか分からない」と感じる難聴者は多い。1対1で会話していても、周囲の雑音と混じり、話し相手の発言が正確に理解できないケースもある。大日本住友製薬の担当者は「スマートグラスで、難聴の人たちのコミュニケーションを円滑にしたい」と話している。

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