術後ケア アプリ好評 済生会富山病院 人工膝関節15人活用


富山市の済生会富山病院が国内初導入した、人工膝関節置換術を受ける患者に向けたスマートフォン用アプリが、利用者から評価を得ている。手術に関する情報や術後の運動方法を発信しており、導入半年の二月末までに十五人が活用した。同病院は二〇一三年に人工関節センターを開設し、年間百件超の人工膝関節置換術の手術を行っている。手術の前後に数回通院があるものの、患者が小まめに相談することが難しかった。そこで、メッセージのやりとりや動画の配信ができるアプリ「mymobility(マイモビリティ)」を導入。昨年八月にアジアで初めて利用者の手術を行った。手術に関する情報を文章や写真で発信したり、術後のトレーニングの方法を動画で紹介したりと、手術前後にさまざまな情報を病院側が発信するほか、メッセージ機能で患者が疑問を送れば、病院側が返答する。人工関節置換術を受ける患者は高齢者が中心で、スマートフォンを持っていない人も多いため、アプリ利用率は全体の四割弱だが、利用者からは「不安があったときにやりとりできたのが良かった」などの感想が上がっているという。同センターの藤井秀人部長は「オンラインなら、コロナ禍でも相談しやすい。痛みを我慢している患者さんに、このような治療法もあると知ってもらいたい」とコメントしている。 (西村理紗)関連キーワード

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