「一人でも多くの赤ちゃんを助ける」 原発性免疫不全症スクリーニング


生まれつき病原体に対する抵抗力が弱い原発性免疫不全症(PID)の早期発見を目指し、佐賀大医学部附属病院小児科の垣内俊彦講師を中心としたグループが4月1日から、同病院など県内5医療機関で生まれた新生児を対象にスクリーニング検査を始める。費用は佐賀県が全額負担する。垣内講師によると、都道府県が費用を全額助成するのは佐賀県が全国で初めて。PIDは遺伝性の病気で、全国の新生児の1万人に1人が発症する。感染症にかかりやすく、治療をしなければ1歳までに亡くなることが多い。悪化を抑える手法や治療法は確立しているが、専門医でも早い段階での診断は難しい。国は昨年10月から、ロタウイルスワクチンを定期予防接種の対象としたが、PIDの子どもが接種を受けると、重い副反応が懸念される。検査は佐賀大医学部附属病院のほか、国立病院機構佐賀病院(佐賀市)、県医療センター好生館(同)、唐津赤十字病院(唐津市)、国立病院機構嬉野医療センター(嬉野市)で実施する。ほとんどの新生児が受ける検査で使う血液を使うため、新生児に新たな負担はない。5病院では例年、県内で生まれる子どもの18~23%に当たる1200~1500人ほどの出生がある。県は来年度予算で330万円を計上した。垣内講師は「一人でも多くの赤ちゃんを助けるため必要な検査。『佐賀モデル』として、全国に広がってほしい」と期待する。(石黒孝)

関連記事

ページ上部へ戻る