大腸内視鏡の精度向上 「支援AI」長崎県内初導入


長崎市葉山1丁目のますだ内科・消化器内科クリニック(増田淳一院長)は、大腸の内視鏡検査で、がんや、がんの前段階のポリープを人工知能(AI)が検知し、医師に伝えて診断を助けるシステムを、県内で初めて導入した。増田院長は「AIで検査の精度を向上させ、検査数の増加にも役立てたい」としている。導入したのは、富士フイルムのAI内視鏡診断支援システム「CAD EYE(キャドアイ)」。内視鏡画像の異常をAIが判定し、モニター上でその部位を囲んで即時に表示、がんかポリープかなどの判別も知らせる仕組み。目視だけの診断に比べ、見つけにくい異常の発見や、がん化の可能性を判別する際の精度向上などに役立つという。同クリニックは昨年10月開業。増田院長は内視鏡の専門医で同社のシステム開発に協力した経緯があり、同11月末の発売と同時にシステムを導入。既に実際の検査で活用している。厚生労働省の2019年国民生活基礎調査では、本県の40~69歳の大腸がん検診受診率(過去1年間)は36.7%と、全都道府県中2番目に低かった。増田院長は「大腸がんは腺腫(せんしゅ)(良性腫瘍)のうちに発見すれば予防が可能。ぜひ検査を受けてほしい」と話す。問い合わせは同クリニック(電095.857.1010)。

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