年末年始、病院に開院要請 兵庫県、支援金払い協力促す


兵庫県は10日、新型コロナウイルスの診療・検査や入院患者の受け入れを担う医療機関に対し、年末年始(12月29日~1月3日)の開院を要請すると決めた。年末年始は長期休業する医療機関が増え、医療体制が手薄になることが懸念されるため、支援金を支払って協力を促す。また、医療体制が逼迫しているとして、病床や宿泊療養施設を上積みする方針も示した。県内で過去1週間の新規感染者が1日平均で136・9人に上っていることなどを受け、対策本部会議を開いて決定した。年末年始に医療機関が入院患者を受け入れた場合、患者1人につき現在の1日当たり1万2千円を2万4千円に倍増し、退院まで補助。身近なかかりつけ医らが担う「診療・検査医療機関」は、1日当たり1万5千円とする。県によると、同機関は現在973カ所。他の医療機関の患者らも受け入れている280カ所を中心に開院の協力を求める。年末年始は、保健所や入院調整業務を担う県の部署も通常体制を維持し、バックアップ体制を強化する。入院病床は、現在より100床多い750床の確保に向け、医療機関に協力を要請。宿泊療養施設は12月19日までに、計300室を追加する。井戸敏三知事は会見で、「130人の新規感染者が1カ月続いても現状は不足しない想定だが、対応力をさらに付けて乗り切りたい」と話した。また、福祉施設でクラスター(感染者集団)が相次いでいることを受け、希望があれば無症状でも、新たな入所者や新規職員をPCR検査の対象にする。県民に対しては年末年始、不要不急の外出を極力自粛することに加え、初詣や成人式の後の宴会などに特に注意するよう呼び掛けた。(藤井伸哉)【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

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