湖西市は、認知症などで高齢者が行方不明になった際に早く発見できるよう、警察や地域包括支援センターと連携する「見守りオレンジネットワーク」を本年度からスタートした。登録した人に番号のついた「オレンジシール」を交付して靴などに貼ってもらい、見かけた人が異変に気付けるようにした。 (片山さゆみ)認知症になると、道順を忘れる記憶障害や、自分がどこにいるか分からなくなる見当識障害の症状が現れる場合があり、慣れた場所でも道に迷うことがある。市内でも、年に数回は高齢者の行方不明事案が発生している。ネットワークでは、認知症だけでなく、失語症や若年性アルツハイマーなどの症状がある人にも対応する。市内に四カ所ある地域包括支援センター(湖西白萩、光湖苑、恵翔苑、燦光)で登録できる。氏名や住所のほか、身長や体格といった本人の特徴、よく外出する場所など、捜索の手がかりとなる情報も記入する。本人の顔写真と全身を写した写真も必要。本人の情報と照合できる番号が記載されたオレンジシール十セットが交付される。シールは夜でも目立つよう、反射材になっている。登録者が行方不明となったときは、家族から警察などが連絡を受け、市、警察、地域包括支援センターで情報を共有する。希望があれば、同報無線や防災ほっとメールで行方不明者の情報を発信し、市民に協力を呼びかける。市長寿介護課の担当者は「早期発見につなげ、行方不明者が事故や事件に巻き込まれるリスクを減らしたい。同時に、オレンジシールを付けた人への接し方を市民に知ってもらう機会も設けたい」と話している。(問)市長寿介護課=053(576)1212関連キーワード
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