特養全職員92人に抗体検査 コロナ感染予防意識の向上目的 鹿児島・日置市


拡大日置市伊集院の特別養護老人ホーム「やはずの里」は18日、全職員92人を対象に新型コロナウイルスの抗体検査を実施した。職員の感染防止の意識向上を目的としている。抗体検査は、現在の感染を調べるPCR検査や抗原検査と異なり、過去の感染の有無を調べる。同施設では、定期健康診断の血液検査で検査項目を増やして実施。1人2千円の費用は施設が負担した。陽性者がいた場合は、医師の指示を仰ぐ。藤井隆志施設長は「PCR検査はなかなか受けられないので、比較的安価で簡便に受けられる抗体検査を採用した」と説明。「日ごろの感染対策を振り返り、取り組むきっかけにしたい」としている。鹿児島予防医学研究所(日置市)所長の中村敬夫医師は「施設の感染対策を振り返ったり、予防意識を向上させる意義がある。陽性者をPCR検査することで、感染者の発見につながる可能性も一部ある」と話す。抗体検査を行う九州保健ラボラトリー(鹿児島市)によると、7月の検査開始以来、福祉施設などの約200人を実施。保育施設や企業などから問い合わせがある。

関連記事

ページ上部へ戻る