バイオ企業の林原(岡山市北区下石井)は19日、国連が提唱する「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向け、岡山大と連携・協力協定を結んだ。共同研究を通じ、食や医療の分野における社会課題を解決する新技術の創出を目指す。 食料危機や再生医療といった課題を想定。でんぷんを酵素で糖化して作る天然糖質・トレハロースなど同社の製造ノウハウと、同大の医学、農学の研究技術を組み合わせる。社員と学生の相互交流による人材育成も進める。 この日、大学で調印式があり、安場直樹社長と槇野博史学長が協定書に署名した。安場社長は「従来の共同研究の枠を超え、それぞれの強みを生かして取り組みたい」と述べ、槇野学長は「新たな価値を創造し、岡山から世界へ発信していきたい」と話した。 同社はこれまでも、熱や酸に強い新型ビタミンCの量産や機能性色素を使った人工網膜の開発などで同大の協力を得ている。