在宅で療養や介護を担う人などに栄養指導を行う「認定栄養ケア・ステーションちょぼ」が浜松市東区にオープンした。高齢化に伴い自宅で療養や介護を続ける人が増え、状態に合わせた治療食や介護食が必要となる。病院や高齢者施設で栄養指導をしてきた管理栄養士の桑原理江さん(同区)は「毎日の食事は予防や治療に大きく影響する。栄養に不安を感じる方やそのご家族に気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。 (久下聡美)桑原さんは四年制大学の管理栄養士課程を卒業後、十年余り入院患者や高齢者施設利用者の食事作りに携わってきた。当時目の当たりにしたのは、自宅での生活に不安を感じながら退院していく患者と家族の姿。「国の施策で在院日数の短縮や在宅介護への移行が進んでいる。地域の管理栄養士として身近な存在になりたい」と思い、東区有玉南町のシェアオフィス「Dexi」内でケア・ステーション業務を始めた。「認定栄養ケア・ステーション」は、日本栄養士会が認定する地域密着型の拠点。桑原さんは介護支援専門員や高度な臨床栄養学の知識を有するNST専門療法士など多くの資格を持つ。「飲み込みやすいように調整する嚥下(えんげ)食にも、とろみや固さに段階がある。働きながら療養や介護をする方たちの負担が減るような献立や調理法をお伝えしたい」という。栄養指導は訪問(県西部地区)や電話でも受け付ける。かかりつけ医の指示などがあれば医療保険や介護保険での対応も可能。介護以外の通常の栄養相談もできる。「夏場は暑さで、食事が取れず低栄養となる高齢の方も多い。笑顔で食べていただける献立をお作りします」と話す。(問)「認定栄養ケア・ステーションちょぼ」=050(5866)3767関連キーワード
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