日赤長崎原爆病院(谷口英樹院長)は3日、2019年度の入院被爆者が1559人(前年度1563人)で4年連続の減少となり、平均年齢は82.2歳(同81.6歳)で過去最高だったと発表した。入院被爆者は1993年度に初めて千人を上回り、2007年度に2千人を超えた。10年度の2032人をピークに減少傾向にある。入院被爆者の病気の内訳は、がんが最多の537人(34.4%)で、整形外科疾患149人(9.6%)、呼吸器疾患143人(9.2%)と続いた。がんの分類別では悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍162例、肺がん139例、大腸がん49例の順に多かった。被爆2世の入院患者数は6168人(前年度6094人)で2年連続の増加。谷口院長は「高齢化に伴い、被爆2世の疾病が増えてきている」と語った。日赤長崎原爆諫早病院(福島喜代康院長)も同日、被爆者の診療概況を発表。19年度の入院被爆者は270人(前年度269人)、被爆2世は65人(同61人)だった。