岡山大病院に食道疾患センター 中四国初、チームで総合的に診療


岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は1日、がんから炎症まで食道の病気を総合的に診療する「食道疾患センター」を立ち上げる。高齢化に伴って患者が増えていることから、消化器内科、消化管外科、放射線科が中心となったチーム医療推進体制を強化する。中四国地方の医療機関では初めて。 センターには、センター長に就任する藤原俊義・同大大学院教授(消化器外科)ら3診療科の医師10人が所属する。手術支援ロボット・ダビンチを使った食道がんの低侵襲手術をはじめ、食道から胃に食べ物が流れにくくなる食道アカラシアや、逆流性食道炎といった病気の診断や治療に幅広く対応する。 同大病院のがん治療は、食道がんに対するダビンチ手術(2019年)が50例と国内トップ。食道表面の早期がんを内視鏡に取り付けたナイフで切除するESD(内視鏡的粘膜下層剥離(はくり)術)も同年、中四国地方で2番目に多い77例を行った。治験段階だが、同大が独自開発したウイルス製剤と放射線の併用療法も進めるなど、中四国有数の診療拠点となっている。 副センター長(外科系)に就任する野間和広助教(消化管外科)は「手術前後を含む周術期の管理やリハビリテーションを担う部署などとも緊密に連携し、患者さんに最適な医療を提供したい」と話している。

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