不妊治療で死亡、医師に罰金 業務上過失致死罪で略式命令 折尾簡裁


 北九州市八幡西区のセントマザー産婦人科医院で2016年、不妊治療を受けた女性=当時(37)=が死亡した医療事故で、折尾区検は担当した男性医師を業務上過失致死罪で略式起訴し、折尾簡裁は罰金100万円の略式命令を出した。21日付。

 起訴状によると、男性医師は16年11月、不妊治療に訪れた女性に対し、卵管の通りを改善するため子宮内に空気を送り込む通気療法を、院長の指示を仰がずに単独で実施。誤って致死量の空気を連続的に女性の子宮内に注入させ、多臓器不全で死亡させたとされる。

 地検小倉支部は、事故を巡って業務上過失致死容疑で書類送検されていた男性院長ら医師2人については不起訴とした。

 医院は「処分を厳粛に受け止め、二度とこのようなことが起こらないよう診療を継続していく」とコメントした。 (野間あり葉)

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