迅速判定へ「蛍光LAMP法」導入 日本海総合病院が新検査


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 来院者の新型コロナウイルス感染の有無を迅速に把握するため、酒田市の日本海総合病院が「蛍光LAMP(ランプ)法」による検査を導入したことが23日、関係者への取材で分かった。同病院はPCR検査室の整備も進めており、8月中には院内での検査態勢を整えるとしている。

 蛍光LAMP法は、長崎大が民間企業と共同開発した検査手法で、PCR検査より検査時間が短く、迅速に結果が得られることが特徴の一つ。精度についてはPCR検査よりも低いとの指摘もあるが、4月に長崎市で停泊中のイタリア籍のクルーズ船「コスタアトランチカ」で発生した感染拡大では、乗員600人超の検査で用いられた実績がある。

 検体から取り出したウイルス遺伝子を増幅させ、専用の蛍光検出装置を用いて陽性か陰性かを判定する。PCR検査は結果が分かるまで、通常4時間程度かかるとされるが、蛍光LAMP法は、検体からウイルス遺伝子を抽出する前処理を含め、40分以内で検査結果を得られるという。

 同病院では、PCR検査についても、機器を用意し、院内に判定可能な検査室を設ける。8月中の稼働に向けて準備を進めている。担当者は「蛍光LAMP法を含め、急に入院が必要な患者などの判定に用いる方針」としている。

 現在、感染が疑われるケースでは新型コロナ感染症外来で採取した検体を山形市の県衛生研究所に持ち込んで検査し、陽性かどうかを判定している。結果が出るまでは実際に陰性でも陽性の想定で対応しなければならず、庄内地方など、離れた地域の医療現場では、結果待ちまでの対応が負担となっている。

 県は流行の第2波に備えるためにも、PCR検査の体制を増強する方針を示しており、県衛生研究所に加え、各保健所や新型コロナ感染症外来にも検査機器を設置するなどし、1日当たりの最大検査件数を現行の80件から200件に引き上げ、今月中をめどに体制を整えるとしている。
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