藍を使った医療用マスク発売 高い抗菌作用 青森


抗菌作用がある県産の「あおもり藍」を活用したサージカルマスクの販売を青森市の企業「あおもり藍産業」が始めた。当初は一般向けを予定していたが、専門機関による試験で医療用マスクとして高い性能が認められたため、当面は業務用に限定して販売する。あおもり藍は県内で農薬を使わずに栽培された藍。抗菌・抗炎症作用があるとされ、消臭スプレーや石けんなどに活用されている。今年1月には弘前大や東北医科薬科大(仙台市)などが、あおもり藍に抗インフルエンザウイルス効果があるとする共同研究の結果を発表した。マスクは、あおもり藍から抽出されたエキスを塗布した抗菌フィルターを外側に配した3層構造。検査機関「カケンテストセンター」の試験で、手術などに使用できる医療用として最高ランクの性能と確認された。現在、月に50万枚のペースで生産している。今月12日には、同組合の中村崇部長が県庁を訪れ、6000枚を寄贈。また、青森市民病院と十和田市立市民病院にもそれぞれ2000枚を贈呈した。中村部長は「新型コロナウイルスへの対応で大変な思いをしている医療機関の方々のお役に立ててほしい」と話している。【井川加菜美】

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