病床半数が症状なしの患者 1都3県の大学病院


医学部のある国公私立大学が参加する全国医学部長病院長会議は19日、大学病院の新型コロナウイルス患者受け入れ状況(6日午前0時時点)の調査結果を発表した。埼玉、千葉、東京、神奈川の1都3県では中等症・軽症者用ベッドの46.6%を、回復して症状がなくなった患者らが使用していた。回復した患者の転院先を確保できず、大学病院が重症者の治療に専念できない実情がある。記者会見した同会議の瀬戸泰之理事は「患者がスムーズに後方支援病院に移れれば、より重症者に重点を置いた診療ができる」と述べ、国や自治体に転院先の調整を支援するよう求めた。調査は全国82病院のうち81病院から回答を得た。重症者用ベッド使用率は全体では58.7%だが、1都3県に限ると72.4%に上がった。全体では中等症・軽症者用ベッドの36.7%を症状がない患者らが占めた。田村憲久厚生労働相は、新型コロナから回復した高齢者らについて、コロナ専用病床以外で受け入れる態勢整備を検討すると表明している。〔共同〕

関連記事

ページ上部へ戻る