国立がん研究センター東病院に新たな宿泊施設 利便性向上


三井不動産と国立がん研究センターは、千葉県柏市の柏の葉地区にある同センター東病院の敷地内に新たな宿泊施設を整備する。同病院と連携した宿泊施設として、通院治療を受けるがん患者や付き添いの家族、研究者などを中心に受け入れる。12月に着工し、2022年夏ごろの開業を目指す。病院職員の宿舎跡地に建設する。敷地面積は約3950平方メートル。客室は140室程度で、シングルルーム、ダブルルームといった一般的な客室のほか、中長期滞在者向けにキッチンを備えた客室や車椅子に対応する客室なども設ける。客室内には次世代高速通信規格「5G」を取り入れる計画。センサーデバイスなど先端技術を活用し、宿泊者の健康管理や遠隔診療なども実証するという。同病院には年間約30万人のがん患者が来院する。放射線治療や薬物治療では一定期間の通院治療が必要になるため、近隣に宿泊する患者も多い。ただ、最寄り駅のつくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅周辺には大学や研究機関が集積していることもあってホテルは満室になっていることが多く、患者らが宿泊できる施設へのニーズが高まっていた。同病院の大津敦院長は「増加している遠隔地や海外からの患者やその家族の受け入れがより円滑になる。さらに先端的な技術の導入により、宿泊施設と次世代型の医療連携を構築していく」とコメントした。

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