【独自】「吸いたい」時にボタンぽちっ、禁煙アプリ「医療機器」に…国内初の治療用承認へ


禁煙を継続するためのスマートフォン用アプリが、医療機器として7月にも承認される見通しとなった。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会で了承された。治療用アプリとしては国内初となる。アプリの利用は、ニコチン依存症と診断された患者が対象。たばこをやめたい人が受診する「禁煙外来」の医師らが、2週間から1か月おきに行う診察の合間の支援のために処方する。開発したベンチャー企業「キュア・アップ」(東京都)は、早期に公的な医療保険の適用を目指している。患者が「吸いたい」と思った時にアプリのボタンを押すと、「ほかのことを考え意識をそらしましょう」「ガムをかみましょう」などと、考え方や行動を変える解決策がスマホ画面に表示され、たばこの誘惑に負けないよう支援する。喫煙時に上昇する呼気中の一酸化炭素濃度を専用機器で測ってアプリに送信することで、主治医が、患者の禁煙状況を確認することもできる。アプリの効果を調べる治験では、通常の禁煙治療とアプリを併用したグループは半年後に63・9%が禁煙に成功し、通常の治療だけのグループより13・4ポイント高い結果が出たという。

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