製薬会社「小林化工」(福井県あわら市)が製造した爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤の成分が混入した問題で、同社は24日夜、製造・販売する高血圧の治療薬など14品目を新たに自主回収すると発表した。同社は「(国などから)検査に不十分な点があったと指摘を受けた」としている。同社が製造し、別の会社が販売した数品目についても、販売会社が自主回収する。小林化工はこれまで、混入が判明した「イトラコナゾール錠50『MEEK』」に加え、同錠の「100」「200」シリーズを自主回収している。同社によると、新たに自主回収する14品目は、厚生労働省や福井県が21、22日に立ち入り調査を実施した際、作業手順の再確認などを求められた医薬品。2018年2月~今月に出荷され、いずれも医師の処方箋が必要という。そのうちの一つで局所麻酔に使う「アネトカインゼリー2%」については、同社の品質検査で異常が検出されたが、再検査で問題がなかったため、異常を検証せずに出荷していた。同社は「重篤な健康被害の恐れはないと考えているが、安全性に万全を期すため回収する」としている。回収対象の医薬品リストは、小林化工や独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」のホームページに掲載されている。