がん「光免疫療法」治療薬を保険適用 高額医療制度で自己負担数十万円に


体の外からレーザー光を当ててがん細胞を死滅させる「光免疫療法」で使う薬剤と装置について、厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」は11日、公的医療保険の適用を決めた。1回の標準的な治療費は薬剤費、装置代、手術料を含めて約600万円だが、自己負担を軽減する高額療養費制度により患者の支払額は多くても数十万円になる見込みだ。保険適用されたのは、光免疫療法で使用する薬剤「セツキシマブサロタロカンナトリウム」(商品名アキャルックス)とレーザー装置。いずれも楽天メディカルが開発した。薬剤はがん細胞にくっつき、レーザー光を当てると化学反応を起こしてがん細胞を死滅させる仕組みだ。対象疾患は、切除できない頭頸(とうけい)部がん。薬剤とレーザー装置の年間の市場規模はピーク時に53億円、使用する患者数は416人を想定している。【原田啓之】

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