厚生労働省は、高齢化や人口減少に応じて地域ごとに医療機関を再編・統合し、病床(入院ベッド)の削減などを進める「地域医療構想」の見直しに向けた議論を近く始める方針を固めた。高齢者数がピークとなる2040年ごろを見据え、必要な病床の数や役割、医療と介護の連携の在り方を重点的に検討する。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会で提案する。関係者が19日、明らかにした。現行の構想は、団塊の世代が全員75歳以上となり、医療費が急増する25年時点で必要な病床数の推計(全国で計約119万1千床)に基づき、都道府県が策定。高齢者が増加し、医療従事者の人手が不足することも見込まれている。