検体容器を宅配・市職員が回収 寝屋川市がデリバリー型PCR検査


新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、寝屋川市は来年1月から、車などで外出が困難な人に自宅でPCR検査の検体を採取してもらい、市職員が回収する支援事業をスタートさせる。介護従事者に定期的なスクリーニング検査を行うほか、感染者に3万円を支給する事業も始める。こうした支援策は府内自治体で初めてという。市によると、市民が医療機関で新型コロナの感染が疑われた場合、医師の判断で市保健所のPCR外来に行政検査の予約が入るが、公共交通機関でしか行けない人がいるという。その場合、検体の唾液を入れる容器を自宅に配達し、保健所の職員が回収して検査業者に回す。市では月最大300件の対応ができるようにする。また、重症化リスクの高い高齢者らをクラスターから守るため、市内22カ所の特別養護老人ホームと障害者入所施設のスタッフ計約千人を対象に2週間に1度のPCR検査を実施する。市では関係者全員に協力を呼び掛けている。このほか新型コロナの感染者に3万円、濃厚接触者に1万円の支援金を支給する。学校園・保育所で2週間の学級閉鎖を行った場合、その学級の児童・生徒らの世帯に1万円を支給し、健康の維持・管理に役立ててもらう。市は検査費や支援金など計約2億円を補正で予算化した。同市内では11月までの新規感染者は1日平均1人台だったが、11月から増え、12月半ばに15人台になった。市保健所の担当者は「打てる手を打った。感染状況をみながら、さらなる拡大も検討したい」としている。

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