オリンパスはiPS細胞の培養工程をクラウドで管理する仕組みについて、東京医科歯科大学と開発すると発表した。細胞の培養にかかわるデータを一元的に管理し、培養した細胞の異常を早く見つけたり、培養工程の再現性を高めたりできるようにする。2021年中に開発を終え、創薬支援などの用途で事業化を検討する。1月に発売した細胞培養の自動モニタリング装置「オリンパス プロヴィCM20」をクラウドに連携する。同装置は一定時間おきに培養容器内を自動撮影して、培養中の細胞の数や密度を算出してグラフ表示できる。共同研究ではiPS細胞の培養工程を人の手で管理した場合と、オリンパスの装置を使ってクラウドで管理した場合で効率や再現性にどのような違いが出るかを検証する。iPS細胞を扱う医学研究や創薬の効率化につながるクラウドサービスの開発を目指す。